フィリピンに関わってから既に20年以上の歳月が過ぎた今、自分なりのフィリピーナとフィリピン人との付き合い方が確立した今思う。
多くの場合、フィリピーナを通してフィリピンの国を知り、またそれを取り巻くフィリピン人達と知り合う。そんな中からフィリピンに渡比する事に成るのだが、本当のフィリピーナやフィリピンを知る者は少なく感じる。
ふと訪れたフィリピン系居酒屋で、少し離れたカウンター席から聞こえる大きな声。
その隣には、友人と思われる男が座っている。
「お前さぁ〜今度一緒にフィリピンに行こうぜ」
「お前1人で行かせると危ないからさぁ〜」
と自慢げにフィリピンに付いて語り始める。
場所が場所なのだから、彼よりも多くフィリピンについて知ってる方も多い。
その事も解らないのか、恥ずかしくもなく自慢話は続く。
かなり昔に、フィリピンに同時期に初めてフィリピン渡った友人がいた。
現地で会う約束をして、当時私の宿泊していたマンダルーヨンのホテルの近くのメガモールで会った。
そこに現れた友人は、彼女のファミリー全員を連れて現れたのだが。友人と彼女の後に連なる、カルガモの隊列の様な滑稽な風景を目の当たりにすることに成った。まさか私的な約束の場所に、自分の彼女以外を連れて現れる友人にもビックリしたが、付いて歩く彼女のファミリーの存在。
その列の長いこと、カルガモでも此程子供は作らない位に。
本来、友人とその彼女、私と当時付き合ってたフィリピーナと4人で遊びに行く予定が、友人の軽率な対応で壊されて台無しになった。
当然食事に行くことに成ったのだが、その人数を考えると普通のお店に気安く入ることも出来ず、確か個室が有るレストランに入った記憶が。
他人のファミリーと一緒にいて、楽しく会話することも出来ずに食事をした後に別れた。
後日、日本に帰国してから友人と会うのだが、そこから始まった友人の自慢話。
「彼女のお父さんがポリスでね、いろいろと現地で助かりましたよ」
「やっぱりフィリピンでは、そんな人が側にいてくれると便利ですよね」
などなど現地の自慢話が、私や全くフィリピンとは縁の無い友人に話しまくる。
最後には決まって・・・・・・
「なぁ〜今度、一緒にフィリピンに行かないか?」
「俺と一緒に行けば安心だからさぁ〜」
「俺の彼女のお父さんはポリスだから」
自慢話をしていた友人、それから暫くして彼女と音信不通になることになる。
彼女を信じていたショックは大きく、暫くして1人迎えの無いフィリピンに旅立つ。仕方なく現地の手配をしてあげたが、友人の訪れた彼女の住所には家族だけ住んでいて、既に彼女は現地の人間と結婚していた。
当時付き合ってた彼女に、友人の事を告げた時に彼女の言ったことは。
「やっぱりねぇ〜でも、解ったけども言えないじゃん。」
居酒屋で語る大きな声のお客の声、現地での彼の行動はと考えると可笑しい。
カルガモの隊長さんは、更にエスカレートして声は大きく。
それを聞いていた他のお客は、笑いを堪えてるように見える。